ジャンル 文学の心
早稲田校
宮沢賢治文学の世界 ―人間のあり方・幸せへの探求心から読み解く
ソコロワ山下 聖美(日本大学教授)
曜日 | 火曜日 |
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時間 | 10:40~12:10 |
日程 |
全6回
・05月07日 ~
06月11日 (日程詳細) 05/07, 05/14, 05/21, 05/28, 06/04, 06/11 |
コード | 110164 |
定員 | 30名 |
単位数 | 1 |
会員価格 | 受講料 ¥ 17,820 |
ビジター価格 | 受講料 ¥ 20,493 |
目標
・宮沢賢治の世界を理解する感性を身につける。
・宮沢賢治の作品を読解する力を身につける。
・自ら作品を解釈するする力を身につける。
講義概要
本講座では、豊かな感性に満ちた宮沢賢治の文学について学んでいきます。取り上げる作品は「注文の多い料理店」「風の又三郎」「やまなし」「黒ぶどう」「銀河鉄道の夜」などの童話、「永訣の朝」などの詩を予定しています。宮沢賢治が生み出した作品群は、不思議な魅力や謎をはらみながら子供から大人まで多くの読者を魅了し続けています。何かを超越した途方もなく大きな時間を内包し、人間が生きてあることの真理を探求し続けた宮沢賢治という作家の世界を本講座で堪能していきたいと思います。
各回の講義予定
回 | 日程 | 講座内容 | |
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1 | 05/07 | 天才・宮沢賢治 | 宮沢賢治という作家は、日本近代文学史の中でも異彩を放ち、ジャンルにくくることが非常に難しい存在です。定義を超える作家と言って良いでしょう。さらに賢治は理解を超え、時代を超え、国を超えていきます。超越している作家・賢治の生涯と特徴をまずは学んでいきましょう。 |
2 | 05/14 | 「風の又三郎」「雪渡り」について | 〈どっどどどどうど〉のリズムで始まる童話「風の又三郎」と、〈キックキックトントン〉のリズムが印象的な童話「雪渡り」を読んでいきます。独特のオノマトペに込められた意味と作品の背景がもつ深い悲しみを見出していきます。 |
3 | 05/21 | 「やまなし」について | 小学校の教科書でも取り上げられることの多い童話「やまなし」を読んでいきます。〈クラムボン〉とは何か?大人になった今、改めて自分なりに考えていきましょう。 |
4 | 05/28 | 「黒ぶだう」について | それほど有名な作品ではありませんが、童話「黒ぶだう」は読みようによっては恐ろしい側面をはらんでいます。今回は絵を描く作業を通して、作品に隠された怖さをあぶり出していきましょう。 |
5 | 06/04 | 「永訣の朝」について | 最愛の妹トシとの死別を描いた詩「永訣の朝」を読んでいきます。賢治はいかに、最大の哀しみを言葉に記したのでしょうか。声に出して音読しながら作品を体感していきましょう。 |
6 | 06/11 | 「銀河鉄道の夜」について | 宮沢賢治の最高傑作であり、問題作である「銀河鉄道の夜」を読んでいきます。生と死の狭間を走る列車から発せられる問いかけ〈本当の幸いとは何か?〉について考えていきましょう。 |
講師紹介
- ソコロワ山下 聖美
- 日本大学教授
- 1972年生まれ。博士(芸術学)。専門分野は日本近現代文学。著書に、『新書で入門 宮沢賢治のちから』(新潮新書)、『検証・宮沢賢治の詩 「永訣の朝」「松の針」「無声慟哭」』(鳥影社)、『宮沢賢治を読む』(D文学研究会)『私の宮沢賢治 豊穣の人』(ソレイユ出版))などがある。