ジャンル 文学の心

早稲田校

日本語学の世界―表記・語彙・音韻・アクセントの変遷を追う

  • 冬講座

加藤 大鶴(早稲田大学教授)

曜日 木曜日
時間 13:10~14:40
日程 全4回 ・01月16日 ~ 03月06日
(日程詳細)
01/16, 01/23, 02/06, 03/06
コード 140103
定員 30名
単位数 1
会員価格 受講料 ¥ 11,880
ビジター価格 受講料 ¥ 13,662

目標

・日本語の捉えどころのない「音」を学術的な観点から捉えられるようになる。
・「音」を含めた言葉の歴史を辿る方法について、理解を深めることができるようになる。
・身近なことばにも歴史が宿っていることを楽しめるようになる。

講義概要

ことばが変わることは、よく知られています。今では廃れた流行の言葉をひとつやふたつ思い出すことは誰でも出来るでしょう。でも発音の変化を含めた、言葉の変化を感じ取ることはそう容易なことではないかも知れません。この講義では、日本語の音を主な素材として言葉の変化をどのように捉えるか、すなわち音韻史の学術的方法のいくつかを学びます。現代のアニメ、歌、古代の音楽資料や地域言語(方言)など多様な材料を用いて、できるだけ平易にお話しするつもりです。

各回の講義予定

日程 講座内容
1 01/16 身近な気づきから言葉の歴史を探る アニメ『ドラゴンボール』における「気」や、映画『すずめの戸締まり』などに出てくる「ちょっと変わった」発音から、アクセントを題材として言葉の歴史を眺める。
2 01/23 音楽資料から古代のアクセントを探る 言葉のアクセントは音楽のメロディに反映されることがある。鎌倉時代の仏教音楽『四座講式』や漢詩を詠み上げた「朗詠譜本」などを手がかりに、古代のアクセントに触れる。
3 02/06 地図に刻まれた言葉の歴史を探る 列島に観察されることばの地理分布のパターンから言葉の歴史を考える。言葉の変化はある面では規則的だが、人間の自由な発想によって新しい言葉を生むこともある。言葉の変化と誕生に触れる。
4 03/06 音韻史の方法 ハ行子音は古くパ行のような発音だったとされ、その後ファ行のような発音になったという。ではそれはどのような学術的根拠によって説明されるのか。文献と地域言語から日本語の音の歴史を探るための典型例を紹介する。

ご受講に際して(持物、注意事項)

◆休講が発生した場合の補講日は2月13日(木)を予定しています。
◆教室内ではスライドを使って説明しますが、印刷資料も配付します。適宜ペンなどをお持ちください。

備考

1月9日は休講となります。補講は3月6日に行います。

講師紹介

加藤 大鶴
早稲田大学教授
言語生育地は愛知県稲沢市。博士(文学、早稲田大学)。最も長く住んだのは山形県山形市。専門分野は日本語音韻史、特に漢語のアクセント史。早稲田大学等で日本語史、音声学関係の授業を担当。書籍等著作物に『漢語アクセント形成史論』(笠間書院)、日本漢語音韻史のためのデータベース(DHSJR)などがある。
  • 外国語 コースレベル選択の目安
  • 広報誌「早稲田の杜」
  • オープンカレッジ友の店