ジャンル 芸術の世界
オンデマンド
【オンデマンド】東京国立博物館で学ぶ彫刻史
児島 大輔(東京国立博物館保存修復室長)
コード | 930401 |
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定員 | 25名 |
単位数 | − |
会員価格 | 受講料 ¥ 7,920 |
ビジター価格 | 受講料 ¥ 7,920 |
目標
・東京国立博物館に展示される彫刻作品に対する理解を深めることで、仏像を中心とした日本の彫刻の歴史的展開を知る。
・中尊寺の文化財を知ることで、平安時代の仏教美術に対する理解を深める。
・彫刻作品を通して、発願者の感性や制作者の技術に対する理解を深める。
講義概要
東京国立博物館では仏像をはじめとする彫刻作品を所蔵し、展示・公開しています。また、仏像等をテーマとした特別展も数多く開催しています。本講では、博物館で展示される彫刻作品を中心に取り扱いながら、楽しく日本の彫刻史を学ぶことを目的とします。実際に展示される作品を教材に、飛鳥・奈良時代から平安・鎌倉時代を中心に江戸時代まで、日本の彫刻史を通史的に理解することができるだけでなく、今回は平泉・中尊寺の仏像と平安時代の仏像を学ぶことをひとつの目的としています。造形や素材・構造の違いのほか、制作の背景に注目することで、仏像の本質に迫ります。初心者の方も仏像マニアの方もともに楽しめる講座を目指します。ご一緒に東京国立博物館で彫刻史を学びましょう。
各回の講義予定
回 | 講座内容 | |
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1 | 中尊寺金色堂とその仏像① | 東京国立博物館で4/14まで開催中の《建立900年 特別展「中尊寺金色堂」》にあわせて、中尊寺金色堂の歴史と文化財について学びます。平泉藤原氏の初代・藤原清衡によって建立された中尊寺金色堂は、清衡の極楽往生の夢を追体験できる平安時代後期の仏教美術の宝庫です。豊富な画像と史料を用いて、その本質を理解します。 |
2 | 中尊寺金色堂とその仏像② | 建立900年 特別展「中尊寺金色堂」の開催に合わせて、同展に出品される金色堂中央壇安置諸仏ほか国宝仏像について、最新の研究成果を踏まえてその彫刻史的位置を講じます。金色堂には33体の仏像が安置されていますが、細かく見ることで、その違いに気づかされます。受講後には、それぞれの個体識別ができているはずです。 |
3 | 東京国立博物館で仏像三昧① | 東京国立博物館では日頃から仏像を中心に彫刻作品を展示しています。今期展示中の作品の中から、今回は本館で展示中の日本の仏像を中心に、彫刻史上重要な作品をピックアップしてご紹介いたします。飛鳥時代から江戸時代にかけての仏像の歴史、時間があれば近代の彫刻作品まで、日本の彫刻史を贅沢に総覧します。 |
4 | 東京国立博物館で仏像三昧② | 東京国立博物館の東洋館にはアジアの仏像がずらりと展示されていることをご存じですか? 今回はその中から、世界的なコレクションでもある中国石仏から重要作品をピックアップしてご紹介いたします。難しいことはありません。日本の彫刻史を知る上で欠かすことのできない中国の仏像の歴史を学ぶ絶好の機会です。 |
ご受講に際して(持物、注意事項)
◆当講座は東京国立博物館で4月14日まで開催の「建立900年 特別展「中尊寺金色堂」」で出品されている作品を中心に構成されています。講座で紹介されている作品が必ずしもご覧頂けるものでないことを予めご了承ください。
◆視聴期間は一般申込開始(2024/08/27)から学期終了翌月末(2025/01/31)までになります。一般申込開始(2024/08/27)以降はお申し込みいただけましたら視聴可能になります。
◆この講座は
2024年度 春期 「東京国立博物館で学ぶ彫刻史」 (04/06〜05/11 土曜日、全4回)
で開講した講座のアーカイブ講座になります。
◆途中映像音声の乱れるところがありますがご了承ください。
◆オンデマンド講座のため講義内容に関する質疑は受付けいたしかねます。あらかじめご了承お願いいたします。
講師紹介
- 児島 大輔
- 東京国立博物館保存修復室長
- 早稲田大学大学院博士後期課程修了。日本学術振興会特別研究員、奈良文化財研究所アソシエイトフェロー、大阪市立美術館学芸員、東京国立博物館主任研究員を経て現職。専門は仏教美術、彫刻史。担当した展覧会に「木×仏像」「天平礼賛」「中尊寺金色堂」など。論文に「福寿寺から大養徳国金光明寺へ―東大寺前身寺院に関する二三の問題―」(『てら ゆき めぐれ 大橋一章博士古稀記念美術史論集』中央公論美術出版、2013年)、「白銀の転生―銀仏の造像と銀器の転用―」(『東大寺の新研究3 東大寺の思想と文化』法蔵館、2018年)、「仏教美術史から宗教遺産学へ―研究史から見た課題と展望」(『宗教遺産テクスト学の創成』勉誠出版、2022年)など。