ジャンル 日本の歴史と文化
早稲田校
6・7世紀の倭国と王権
森田 喜久男(淑徳大学教授)
曜日 | 水曜日 |
---|---|
時間 | 15:05~16:35 |
日程 |
全7回
・04月09日 ~
06月11日 (日程詳細) 04/09, 04/16, 05/07, 05/14, 05/21, 06/04, 06/11 |
コード | 110214 |
定員 | 30名 |
単位数 | 1 |
会員価格 | 受講料 ¥ 20,790 |
ビジター価格 | 受講料 ¥ 23,908 |
目標
・『日本書紀』に登場する天皇の主な事績について、より具体的な知識が深まることを目指します。
・この講座を終えた後、受講の皆様がご自身の手で『日本書紀』の原文を読むことができるような気持ちになっていただくことを目指します。
・この講座を終えた後、受講の皆様が奈良県の飛鳥や斑鳩の地に行ってみたくなるような気持ちになっていただくことを目指します。
講義概要
6世紀以降、東アジアは激動の時代に入ります。中国においては、南北朝に分かれていた王朝が一つに統一され、朝鮮半島では高句麗・新羅・百済の三国がそれぞれ独自の形で権力の集中化を図ります。そのような中で倭国はどのような形で国家形成の道を歩み始めるのでしょうか。その中で王権が果たした役割とは何か?本講座では、この点について『日本書紀』の欽明紀以降を読み進めながら、考えていきます。また、6・7世紀の歴史を考えていく上で未解決の重要な論点についても解説いたします。
各回の講義予定
回 | 日程 | 講座内容 | |
---|---|---|---|
1 | 04/09 | 王権を支えた豪族たち-欽明朝- | 欽明天皇と言えば、この天皇の治世に百済から仏教が公式に倭国に伝えられたとされていますが、この時期の宮廷では蘇我氏が台頭してきました。蘇我氏と言えば、聖徳太子に比べて、悪役としてのイメージが強い氏族ですが、実はこの時期、蘇我稲目は欽明天皇を支えて王権強化のために重要な役割を果たしています。では欽明は、蘇我氏を登用してどのような形で倭国を支配しようとしたのでしょうか。 |
2 | 04/16 | 国家形成途上の王殺し-崇峻朝- | 崇峻天皇と言えば、蘇我馬子の意を受けた東漢直駒(やまとのあやのあた いこま)に暗殺された天皇ですが、『日本書紀』を読んで見るとこの時、あまり大きな混乱が倭国では起きていないのです。もしかして…犯人は馬子だけではないかも。あるいは宮廷全体が共犯者と考えると、どのような歴史が浮かび上がってくるのでしょうか。女帝推古出現の前史としての「王殺し」の意味について考えてみましょう。 |
3 | 05/07 | 東アジアにおける政治的変動と倭国の変革-推古朝- | 推古天皇と言えば、最初の女帝として聖徳太子を摂政とし、強大化した蘇我馬子をなだめつつ政治を行ったという見方が一般的です。しかし、聖徳太子を聖人、蘇我氏を悪役と見るだけでは、この時期の政治の特質は見えてきません。推古天皇のもとに群臣がどのような形で結集し、改革を行ったのか、この点について考えてみたいと思います。 |
4 | 05/14 | 大化の改新と古代王権−舒明朝・皇極朝・孝徳朝・斉明朝− | かつて、大化の改新がなかったというショッキングな仮説が提起されたことがありました。今日、大化の改新否定論を唱える研究者はあまり多くありませんが、王権対蘇我氏という構図の見直しを迫ったことは大きな功績だと思います。倭国の王族の内部も蘇我氏の内部も決して一枚岩ではなかったことを念頭に置きつつ、大化の改新前後の政治的流れを再考してみたいと思います。 |
5 | 05/21 | 律令制国家の成立過程と王権−天智朝・天武朝・持統朝− | かつて、天智天皇と天武・持統天皇との間には、政策面で大きな断絶があると思われてきました。しかし、天武天皇は決して前政権を全否定したわけではないのです。むしろ、前政権が行った政策をさらに徹底化させた部分もあります。このような点を念頭に置きつつ、天智天皇から持統天皇までの歴史を一貫した流れの中でとらえなおすと、律令制国家の成立過程の中で、天皇が果たした本当の役割が浮かび上がってきます。 |
6 | 06/04 | 6・7世紀の古代史の争点①-天皇号の成立をめぐって- | 天皇という君主号がどの段階で成立したのか。この点については、いくつか説が出されていますが、推古朝説あるいは天武・持統朝説が有力です。では、それらの説は何を根拠としているのか、真実にたどり着くにはどのような作業を行わなくてはならないのか、こういった点について解説します。 |
7 | 06/11 | 6・7世紀の古代史の争点②-法隆寺再建非再建論争- | 今日、現存する法隆寺については、推古朝創建の寺院であるという説と火災後に再建されたとする説が対立しています。その論点を整理することで、受講された皆さんがぜひ現地を訪ねて新たな仮説を提起していただくことを期待します。 |
ご受講に際して(持物、注意事項)
◆可能であれば『日本書紀』をご持参していただけらと思います。出版社は特に問いません。
講師紹介
- 森田 喜久男
- 淑徳大学教授
- 石川県生まれ。博士(歴史学・駒澤大学)専門分野は、日本古代史および神話学。前職の島根県立古代出雲歴史博物館で、出雲の神話や出雲国風土記の展示を担当。著書として『やさしく学べる古事記講座』(ハーベスト出版)・『古代王権と出雲』(同成社)などがある。