ジャンル 世界を知る

早稲田校

古代メソポタミア史詳説 民間出身の女神官たちはどうして出現したのか―その社会的・宗教的役割と時代背景を考える

  • 春講座

川崎 康司(早稲田大学講師)

曜日 土曜日
時間 15:05~16:35
日程 全10回 ・04月05日 ~ 06月14日
(日程詳細)
04/05, 04/12, 04/19, 04/26, 05/10, 05/17, 05/24, 05/31, 06/07, 06/14
コード 110306
定員 26名
単位数 2
会員価格 受講料 ¥ 29,700
ビジター価格 受講料 ¥ 34,155

目標

・古代メソポタミアの都市社会で展開された経済の変遷とその社会的影響を知る
・民間出身の女神官たちが出現した社会的背景と彼女たちの身分・役割・活動の歴史的意義を考える。
・前2千年紀初頭の都市社会における一般市民層、とりわけ有産市民とその家族の関係や宗教生活に関する理解を深める。
・古代メソポタミア文明を知るための様々な楔形文字史料(邦訳)の読解に慣れる。

講義概要

古代メソポタミア社会の持つ歴史的特色を社会経済史の視点から概説し、当時の関連資料(楔形文字文書)を紹介する講座です。前2千年紀前半のメソポタミアの都市社会において、民間の経済活動の一端を担っていたのは、この時代に初めて誕生した一般市民出身の女神官職(女祭司)たちであったことが知られています。ナディートゥムやグバブトゥムと呼ばれた女神官たちが、この時代に何故出現したのか。当時の社会において彼女たちの宗教的役割や社会的立場はどのようなものであったのか。これらの疑問点を、当時の都市遺構から出土した様々な歴史資料を交えて受講者の方とともに読み解いていきます(史料の邦訳はプリントして毎回配布予定)。

各回の講義予定

日程 講座内容
1 04/05 古代メソポタミア史概説:時代区分・楔形文字資料とその特徴 古代メソポタミア史を学ぶための基礎知識と社会経済史研究のための資料の概要を解説します。
2 04/12 古バビロニア時代・古アッシリア時代の歴史展開と社会様相の変化の概要 民間出身の女神官が活躍した時代背景として、古代メソポタミア史における前二千年紀初頭に起こった民間経済の隆盛を概説します。
3 04/19 「経済の民営化」が引き起こした社会経済的変化 「家制度」と開始と民間信仰の隆盛について解説します。
4 04/26 古代メソポタミア世界の神官制度と女神官−国家宗教と民間信仰− 伝統的な神官制度を概説し、テーマとなる民間出身の女神官の特殊性を分析します。
5 05/10 『ハンムラビ法典』に見られる女神官規定 古バビロニア時代を代表する資料『ハンムラビ法典』には、民間出身の女神官を対象とした法文があります。それらの条文を読み、その内容を解説します。
6 05/17 シャマシュ神に仕えるナデートゥム女神官たち ナデートゥムはこの時代のバビロニアに出現した女神官の一形態です。このうち、太陽神に仕えたナデートゥムたちが残した資料を読んでいくにあたり、彼女たちの宗教的身分とその出自の概要を解説します。
7 05/24 ナデートゥム女神官たちが残した記録(1) 彼女たちの任官・実家との関係を示す資料をご紹介します。
8 05/31 ナデートゥム女神官たちが残した記録(2) 彼女たちの経済活動・宗教活動を伝える資料を読んでいきます。
9 06/07 アッシュル市のグバグトゥム女神官の登場とその背景 グバグトゥムは最古のアッシリア人社会に出現した女神官の一形態です。彼女たちの活動の背景として最古のアッシリア人社会の宗教観の概要を解説します。
10 06/14 グバグトゥム女神官の社会的身分とその経済活動 グバブトゥム女神官たちが残した記録から、彼女たちの身分と社会的地位、活動を追っていきます。

ご受講に際して(持物、注意事項)

◆古代メソポタミア史・古代エジプト史に関する高校世界史程度の通史を読んでおくと、さらに理解が深まると考えます。
◆講義予定は講義の進行状況や受講生の理解度などによって、予告なく変更する場合があることをご了承ください。
◆楔形文字資料の邦訳はプリントして毎回配付予定です。
◆講義中に配付する資料(A4版)が多くなりますので、それを整理するためのファイル(100円ショップなどで購入可)を用意するとよろしいかと思います。
◆実際には1年を通じて1つのテーマを追う講座として年間計画を立てております。

講師紹介

川崎 康司
早稲田大学講師
東京都出身、早稲田大学大学院修了。専攻分野は古代メソポタミア史。主な著訳書は『歴史学の現在―古代オリエント』(共訳、山川出版社)、『世界古代文明誌』(共著、原書房)、『古代オリエント事典』(共著、岩波書店)、『ヨーロッパの分化と統合』(共著、太陽出版)、『朝倉世界地理講座6 西アジア』など。
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