ジャンル 芸術の世界

早稲田校

聖地の美術―聖なる場のかたちを巡って

  • 夏講座
  • オムニバス

毛塚 実江子(共立女子大学講師)
山田 香里(立教大学講師)
山本 陽子(元明星大学教授)
小林 一枝(早稲田大学講師)

曜日 木曜日
時間 10:40~12:10
日程 全4回 ・08月21日 ~ 09月11日
(日程詳細)
08/21, 08/28, 09/04, 09/11
コード 120432
定員 30名
単位数 1
会員価格 受講料 ¥ 11,880
ビジター価格 受講料 ¥ 13,662

目標

・各時代、各地域の代表的な美術の作例を概観し、表現の特徴を理解する。
・広範囲の作例を通じて、それぞれの差異や共通点を比較する。

講義概要

聖地は古今東西のあらゆる宗教で信仰のよりどころとして人々の崇敬を集めてきました。奇跡の舞台や聖人の墓所は、すなわち神や仏と交わる地でもありました。本講座は「聖なる場所」がそれぞれの宗教でいかに造られ、どのようなものとして描かれ、今日に至るのか、古代・中世ローマ(山田香里)、中世日本・東洋(山本陽子)、イスラーム(小林一枝)、中世西洋(毛塚実江子)の美術の中での多彩な表現を詳しく見ていきます。

各回の講義予定

日程 講座内容
1 08/21 聖ペトロの墓と教会 今年はカトリックの聖年であり、ローマの7つの聖堂を巡ると免罪されると言われる。その一つ、ヴァティカンのサン・ピエトロ聖堂に注目しペトロへの聖人崇敬や巡礼がローマに与えた影響を豊富な画像で紹介する。
2 08/28 補陀落への誘惑:聖地を作る 観音の住む補陀落山は、人が行き難いインド南方の山として想定された。そこへの憧れから中国南海に普陀山が、日本各地にも補陀落山に見立てた聖地が開かれた。架空の聖地と現実の地をいかにすり合わせたかを見たい。
3 09/04 聖地エルサレム:岩のドームをめぐって 三大宗教の聖地エルサレム。そこにはイスラム教の岩のドーム、かつてはソロモン神殿の一部を成していたユダヤ教の嘆きの壁、そしてキリスト教の聖墳墓聖堂がある。それらをめぐる創建と今なお続く破壊の歴史を紐解く。
4 09/11 ヨーロッパ中世:巡礼の時代と美術 聖地巡礼熱の高まったロマネスクの時代、とくにキリスト教の三大聖地であるサンティアゴ・デ・コンポステーラ巡礼を中心に、道行く人々が目にしていたであろう石造りの聖堂の建築や浮彫、当時の写本挿絵を紹介する。

ご受講に際して(持物、注意事項)

◆各回担当講師・各回講義内容は変更となる場合があります。

講師紹介

毛塚 実江子
共立女子大学講師
栃木県出身。博士(文学、早稲田大学)。共立女子大学、玉川大学、立教大学等で美術史・建築史の講義を担当。専門は中世美術史、スペインのキリスト教写本挿絵を中心に研究している。『レオンの「960年聖書」研究』(単著、中央公論美術出版)。
山田 香里
立教大学講師
東京都出身。立教大学大学院文学研究科博士課程後期課程退学(神学修士)、在ローマ教皇庁立キリスト教考古学研究所博士課程修了(文学修士、キリスト教考古学専攻)。専門分野はキリスト教考古学、初期キリスト教美術。誕生期のキリスト教美術について、キリスト教思想の変遷や、教会史・ローマ史などの持つ背景とともに考察しています。キリスト教美術を鑑賞するときのポイントや楽しみ方をお伝えしていきたいです。
山本 陽子
元明星大学教授
早稲田大学大学院文学研究科博士課程後期 博士(文学)。専門分野は日本中世絵画史。著書に『絵巻における神と天皇の表現』(中央公論美術出版)、『絵巻の図像学』、『図像学入門』(勉誠出版)、『はじめての日本美術史』(山川出版社)、『入門 日本美術史』(ちくま新書)など。どうすれば美術作品に親しめるか、そのきっかけを判りやすく伝えたいと思います。
小林 一枝
早稲田大学講師
早稲田大学大学院文学研究科芸術学(美術史)博士課程単位取得退学。1997年より現在に至るまで早稲田大学国際部(現・国際教養学部)の講師を勤める。早稲田大学文学部では中東イスラームコースの文学と美術の講座を担当。著書に、「アラビアン・ナイトの国の美術史(単著)」八坂書房、「The Arabian Nights: An Encyclopedia(共著)」ABC-Clio出版他がある。
  • 外国語 コースレベル選択の目安
  • 広報誌「早稲田の杜」
  • オープンカレッジ友の店