ジャンル 世界を知る

中野校

リゾートで読み解くヨーロッパ

  • 夏講座

加賀美 雅弘(東京学芸大学名誉教授、早稲田大学・東京大学講師)

曜日 水曜日
時間 15:05~16:35
日程 全6回 ・07月23日 ~ 09月03日
(日程詳細)
07/23, 07/30, 08/06, 08/20, 08/27, 09/03
コード 320302
定員 24名
単位数 1
会員価格 受講料 ¥ 17,820
ビジター価格 受講料 ¥ 20,493

目標

・多様な地域からなるヨーロッパの特徴について理解を深めます。
・地理・歴史の視点から社会や文化の関わりについて理解を深めます。
・日本と対比しながらヨーロッパの個性について理解を深めます。

講義概要

ヨーロッパのリゾートの特徴を6回にわたって解説します。ヨーロッパではリゾートの多くが19世紀に発達したことから、特にハプスブルク帝国の時代に目を向けます。当時、ウィーンなどの都市に暮らすブルジョワの人々は、健康とレジャーを兼ねてリゾートに滞在しました。講義では、まず帝国各地のリゾートを確認し、特にアルプス山岳地とアドリア海沿岸のリゾートをご紹介します。アルプス山岳地ではハイキングやスキーの普及の歴史と大気保養地の特徴について解説し、アドリア海沿岸では海水浴の普及の歴史と海岸保養地の特徴について解説します。最後に、日本との比較をしながらリゾートを求めたヨーロッパの人々の暮らしを読み解きます。

各回の講義予定

日程 講座内容
1 07/23 ヨーロッパのリゾートーブルジョワが求めた理想郷ー 観光で知られるヨーロッパには多くのリゾートがあります。しかもリゾートには山岳地や海岸、温泉など様々な種類があります。講義では19世紀に発達したリゾートの歴史を、当時のブルジョワの人々の健康志向と結びつけて解説します。そして理想郷としてのリゾートの特徴について理解を深めます。
2 07/30 ハプスブルク帝国のリゾートー魅力に富んだ国土ー 19世紀ヨーロッパの中央部に君臨したハプスブルク帝国では、その広大な領土に数多くのリゾートが発達しました。講義では帝国の国土の多様性とその魅力を解説し、各地のリゾートをご紹介します。そのうえで、それらのリゾートが現在の観光地へと発展した経緯にも言及します。
3 08/06 アルプス山岳地のリゾート(1)ー山岳レジャーの誕生ー アルプス山岳地は、19世紀にヨーロッパのブルジョワの間で人気の観光地になりました。講義ではアルプスで楽しまれたレジャー(夏のハイキングと登山、冬のスキー)の発達の経緯を解説します。その際、リゾートの発展に大きな役割を果たした鉄道についても言及します。
4 08/20 アルプス山岳地のリゾート(2)ー大気保養地の発展ー アルプス山岳地は気温の差が大きく、空気が澄んでいて日射量が多いと言った自然を生かした保養目的で、大いに賑わってきました。講義では、大気を利用した保養の場所である大気保養地について、その特徴を解説します。なおその際、健康と大気との関係についても言及します。
5 08/27 アドリア海沿岸のリゾート(1) ー地中海へのあこがれー 地中海沿岸はアルプス以北の地域の人々にとってあこがれの地域で、19世紀には鉄道や船で多くの人々が観光に出かけてきました。講義では、地中海沿岸が内陸の人々にとっていかに魅力的なのかを、アドリア海沿岸の自然と文化に着目して解説します。
6 09/03 アドリア海沿岸のリゾート(2) ー海岸リゾートの魅力ー アドリア海沿岸は「オーストリアのリビエラ」と呼ばれ、数多くのリゾート(主に海水浴)が発達しました。講義では、健康を目的にした海水浴が保養の目的になった海岸保養地について、その特徴を解説します。最後に、日本と比較しながらリゾートを求めたヨーロッパの人々の暮らしを読み解きます。

講師紹介

加賀美 雅弘
東京学芸大学名誉教授、早稲田大学・東京大学講師
専門分野は、ヨーロッパ地誌およびエスニック研究(特にロマ)。理学博士。東京学芸大学のほか、早稲田大学や東京大学などでヨーロッパの地理に関する授業を担当。『国境で読み解くヨーロッパ』(2022年、朝倉書店)をはじめ、『食で読み解くヨーロッパ』(2019年、朝倉書店)、『景観写真で読み解く地理』(2018年、古今書院)、『「ジプシー」と呼ばれた人々』(2005年、学文社)、『ハプスブルク帝国を旅する』(1997年、講談社現代新書)などヨーロッパに関する著作物が多数。20年以上にわたってNHKテレビ高校講座「地理」の講師を担当してきた。

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