ジャンル 現代社会と科学
早稲田校
社会人のための必修教養講座 企業経済学入門
久保 克行(早稲田大学教授)
曜日 | 月曜日 |
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時間 | 19:00~20:30 |
日程 |
全6回
・04月14日 ~
05月26日 (日程詳細) 04/14, 04/21, 04/28, 05/12, 05/19, 05/26 |
コード | 110703 |
定員 | 30名 |
単位数 | 1 |
会員価格 | 受講料 ¥ 17,820 |
ビジター価格 | 受講料 ¥ 20,493 |
目標
・企業の組織や行動を理解するために経済学をどのように使うことができるかを理解する。
・日本企業の組織や行動に関する理解を深める。
・ゲーム理論や情報の経済学の簡単なモデルを理解し、現実の問題と照らし合わせて考えることができるようになる。
講義概要
本講座では、企業組織や企業行動を分析するために必要な、さまざまな経済学のツールを紹介します。近年、ビジネスの現場で経済学が使われることが増えています。企業が価格を決定する際に、需要の変動を考慮して価格を変化させるダイナミック・プライシングがその一例です。また、企業のM&Aを理解する上で、規模の経済やホールドアップ問題に関する理解が役に立つでしょう。本講座では、これらのモデルの背後にあるゲーム理論や情報の経済学を学びます。また、これらのツールについて紹介し、これらのツールが企業の組織や企業の行動を理解するためにどのように使うことができるのかについて考えます。
各回の講義予定
回 | 日程 | 講座内容 | |
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1 | 04/14 | 企業はいつ値上げをするべきか:市場の働きと需要の価格弾力性 | 近年、多くの財で値上げが行われています。企業はどのような状況で値下げや値上げをすることが最適なのでしょうか。このことを考えるための一つの手がかりが需要曲線の形状です。需要の価格弾力性と企業の価格戦略の関係について考えます。 |
2 | 04/21 | ライバル企業の参入を阻止するためには:展開型ゲームと戦略的行動 | 上司や部下、投資先、取引先は自分にとって望ましい行動をとることもあれば、望ましくない行動をとることもあります。このような広い意味での取引相手の行動を変化させるためにはなにができるでしょうか。自らの行動を変えることで他人の行動を変えることができる場合もあります。 |
3 | 04/28 | このパーツは自分で作るべきか・購入すべきか:ホールドアップ問題と垂直統合 | さまざまなM&Aが行われています。たとえば機械メーカーが部品メーカーを買収するような垂直統合が行われる一方で、機械メーカーが部品の部門を売却することもあります。ショッピングモールを運営する企業がテナントの企業も運営する場合がある一方で、資本関係のないテナントが入ることもあります。どのような状況で垂直統合が適切なのかをホールドアップ問題から考えます。 |
4 | 05/12 | なぜすぐ辞める人を採用してしまうのか:情報の非対称性 | モラルハザードとアドバースセレクション:現在の企業組織や市場を理解するためには情報の非対称性の理解が不可欠です。上司から見て部下の行動を完全にモニターすることはできません。また、企業が人を採用する際には非常に限られた情報だけで判断することが求められます。このような状況を分析するのが、情報の経済学です。情報の非対称性があることでどのような問題が発生するのか、組織・市場の仕組みがそのような問題にどのように対処しているのかを理解します。 |
5 | 05/19 | オークションで自分の品物が本物であることを示すためには:シグナリングとスクリーニング | 品質のよい品物を売っている販売者と品質が悪い品物を売っている販売者がいるとします。どちらの販売者も、自分の品物は品質が良いといっています。このとき、消費者はどのようにすれば品質がよい販売者を選ぶことができるでしょうか。また、品質の良い品物を売っている販売者は、どのようにすれば消費者に自分の品物の品質を伝えることができるでしょうか。シグナリングとスクリーニングのモデルから考えます。 |
6 | 05/26 | 経営者が間違った行動を取る理由:インセンティブの経済学とコーポレートガバナンス | 投資家からみると経営者は投資家のために企業を経営することが望ましいと考えます。一方で、投資家は経営者が本当に投資家のために経営を行っているかどうかを確認することが容易ではありません。このときに、どのようなメカニズムを導入することが望ましいでしょうか。 |
ご受講に際して(持物、注意事項)
◆休講が発生した場合の補講は6月2日(月)を予定しています。
講師紹介
- 久保 克行
- 早稲田大学教授
- 早稲田大学商学学術院教授 ロンドン大学London School of Economics Ph.D. (雇用関係)。一橋大学経済研究所専任講師を経て現職。主な著書・論文に 『コーポレート・ガバナンス 経営者の交代と報酬はどうあるべきか』(日本経済新聞出版社)など。専門はコーポレート・ガバナンス、雇用関係論