ジャンル 人間の探求

中野校

人格とはなにか―カントとカント以後の人格論

  • 夏講座

宮村 悠介(大正大学准教授)

曜日 火曜日
時間 15:05~16:35
日程 全5回 ・07月29日 ~ 09月02日
(日程詳細)
07/29, 08/05, 08/19, 08/26, 09/02
コード 320512
定員 24名
単位数 1
会員価格 受講料 ¥ 14,850
ビジター価格 受講料 ¥ 17,077

目標

・カントの人格論の基本的内容を、自分のことばで説明できる。
・ハイデガーやレーヴィットがどのようにカントの人格論を受容したか、自分のことばで説明できる。
・西田幾多郎や和辻哲郎がどのようにカントの人格論を受容したか、自分のことばで説明できる。

講義概要

現代社会において、パワハラやセクハラといった「人格を傷つける」行為は、厳しく倫理的に非難されます。逆に自他の「人格を尊重すること」こそが、現代社会の基本的な倫理だと言えます。ではその、傷つけられてはならず、尊重されるべき「人格」とは、いったいなんでしょうか。この講義では、ヨーロッパ近代倫理学を代表するカント倫理学の人格論をまず押さえ、その人格論を、二十世紀のドイツと日本の哲学者たちがどのように受け継ぎ発展させたのかを概観します。

各回の講義予定

日程 講座内容
1 07/29 カントの人格論 『道徳形而上学の基礎づけ』を中心に、まずはカントの人格論の基本的な枠組みを紹介します。
2 08/05 ハイデガーの現存在論 ハイデガーがカントの人格論とどう対決し、みずからの「現存在」としての人間存在論を展開したのかを取りあげます。
3 08/19 レーヴィットのペルソナ論 ハイデガーの一番弟子であるレーヴィットが、どのようにカントの人格論を受容してみずからの人間存在論を展開したのかを取りあげます。
4 08/26 西田幾多郎の人格論 近代日本哲学を代表する西田幾多郎が、カントの人格論を受容しつつ、どのように自分の人格論を展開したのかを取りあげます。
5 09/02 和辻哲郎の人格論 近代日本倫理学を代表する和辻哲郎が、カントの人格論を受容しつつ、どのように自分の人格論・共同体論を展開したのかを取りあげます。

ご受講に際して(持物、注意事項)

◆参考図書:宮村悠介著『カント「人倫の形而上学」の生成―理念論の道をたどる』(春風社)

講師紹介

宮村 悠介
大正大学准教授
埼玉県出身。博士(文学、東京大学)。専門分野は、倫理学および西欧・日本近現代哲学史。愛知教育大学准教授等を経て、現職。著書に『カント「人理の形而上学」の生成 理念論の道をたどる』(春風社、2024年)、訳書にI・カント『人倫の形而上学 第二部 徳論の形而上学的原理』(岩波文庫、2024年)等がある。

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