ジャンル 文学の心

早稲田校

現代によみがえる小泉八雲とアニミズムの思想

  • 夏講座

小泉 凡(小泉八雲記念館館長、島根県立大学短期大学部名誉教授)

曜日 土曜日
時間 13:10~16:35 ※途中休憩をはさみます。
日程 全1回 ・08月01日 ~ 08月01日
(日程詳細)
08/01
コード 120126
定員 90名
単位数 1
会員価格 受講料 ¥ 5,940
ビジター価格 受講料 ¥ 6,831

目標

・小泉八雲と水木しげるの作品に底流するアニミズムの思想について考察する。
・分断、対立の現代社会におけるアニミズム的思考の意義について考える。
・小泉八雲と水木しげるの文化資源としての活用事例を通し、現代社会における妖怪・怪談文化の可能性を考える。

講義概要

2025年度後期のNHK連続テレビ小説「ばけばけ」を通して、小泉八雲と妻セツがともに紡いだ怪談作品に衆目が集まった。八雲の怪談作品に底流するのはアニミズムの思想だといえる。自然や異界を畏怖し、森羅万象に霊魂の存在を認める信仰に共感した八雲。そして同じく山陰地方と深く関わり、妖怪文化を発信した水木しげる。両者の響きあう妖怪観を探っていく。分断、対立、戦争の時代に、八雲や水木が発信した妖怪文化は、生者と死者、人と自然、現世と異界をつなぐ、「つながりの芸術」としての意味をもつと思われる。さらに怪談、妖怪文化の文化資源的活用の事例を通して、両者の作品世界の現代的意味を考えていきたい。

各回の講義予定

日程 講座内容
1 08/01   1.小泉八雲と水木しげる―響きあう妖怪観をめぐって:小泉八雲(英語名、パトリック・ラフカディオ・ハーン、1850〜1904)と水木しげる(本名、武良茂、1922〜2015)とには、時代や表現方法こそ異なるが、山陰地方と深い縁をもちつつ、日本の怪異の文化を発信したアーティストとしての共通点がみられる。両者の異界をめぐる思想が、なぜ現代社会に受け入れられるのかを考えていく。
2.小泉八雲と<つながりの文学>:八雲の一連の怪談作品には、森羅万象に霊魂の存在をみる、アニミズムの思想が底流する。アニミズム思想の中でもとりわけ循環的生命観に共感した八雲は、「生まれ変わり」をテーマとする不思議物語を多く世に送った。八雲とセツが紡いだ怪談文学には、人と自然、生者と死者、現実世界と超自然の世界を結ぶ<つながりの文学>としての価値を見出すことができる。分断、対立、戦争が続く現代社会で、なぜ怪談が必要とされるのか、多彩な事例を通して考えてみたい。

ご受講に際して(持物、注意事項)

◆本講座は休講が発生した場合、補講日を設けておりません。

講師紹介

小泉 凡
小泉八雲記念館館長、島根県立大学短期大学部名誉教授
1961年東京生まれ。
成城大学・同大学院で民俗学を専攻後、1987年に松江へ赴任。妖怪、怪談を切り口に、文化資源を発掘し観光・文化創造に生かす実践活動や、小泉八雲の「オープン・マインド」を社会に活かすプロジェクトを世界のゆかりの地で展開する。2022年度全国日本学士会アカデミア賞を受賞。
小泉八雲記念館館長・焼津小泉八雲記念館名誉館長・島根県立大学短期大学部名誉教授。
主著に『民俗学者・小泉八雲』(恒文社)、『怪談四代記―八雲のいたずら』(講談社)、『小泉八雲と妖怪』(玉川大学出版)、『セツと八雲』(朝日新書)ほか。
小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)曾孫、日本ペンクラブ会員。

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