ジャンル 文学の心

早稲田校

日本近代文学と出版メディアの歴史―1920〜40年代を中心に

  • 秋講座

大原 祐治(学習院大学教授)

曜日 木曜日
時間 10:40~12:10
日程 全10回 ・09月24日 ~ 12月03日
(日程詳細)
09/24, 10/01, 10/08, 10/15, 10/22, 10/29, 11/12, 11/19, 11/26, 12/03
コード 130109
定員 30名
単位数 2
会員価格 受講料 ¥ 29,700
ビジター価格 受講料 ¥ 34,155

目標

・日本近代文学の歴史に対する理解を深める
・出版メディアとの関わりから文学を捉える視座を体得する。

講義概要

この講座では、主に1920年代から40年代(関東大震災前後からアジア太平洋戦争下の時代まで)における日本文学の動向について扱います。特に出版メディアとの関わりの中で文学作品がどのように生み出され、受容されていくのか、ということに着目し、社会における文学者とその作品のありようについて多角的に考えます。

各回の講義予定

日程 講座内容
1 09/24 商品としての文学/職業としての作家 大正中期における出版ジャーナリズムの好況を背景に、文学作品の商品的価値と文学者の社会的地位が安定していく過程について考えます。
2 10/01 菊池寛と「内容的価値論争」 文壇内に安定的な地歩を占めつつ一方で「ブルジョア文学者」と指弾された菊池寛がくり広げた論争の経緯から、文学とメディアの関係について考えます。
3 10/08 「文藝春秋」の創刊と関東大震災 菊池寛による「文藝春秋」の創刊や、その直後に発生した関東大震災の影響に着目しつつ、大正後期のメディア再編について考えます。
4 10/15 「円本」ブーム以後の展開 改造社が巻き起こした「円本」ブームの影響下、「新感覚派」のような新しい世代の文学が登場する経緯について考えます。
5 10/22 モダニズム文学とプロレタリア文学の同時代性 メディア環境が大きく変化した昭和初期、マルクス主義の受容をめぐって文学に関する理論的な思考が深まる過程について考えます。
6 10/29 メディアイベントとしての文学賞 新聞や雑誌がマスメディアとして成長し「大衆」としての読者の存在がせり上がる状況に対して、「文壇」がどのように応じたのかを考えます。
7 11/12 日中開戦と文学 日中戦争の開始に伴って活況を呈し始めた出版メディアの動向のなかで、文学者の社会的位置づけが変容を遂げる経緯について考えます。
8 11/19 「歴史」と「伝統」への関心 日中戦争下の社会において「歴史」や「伝統」に対する関心が高まる状況に対して、文学者がいかに応じたのかということについて考えます。
9 11/26 文学と「報国」 対米英開戦前後の状況下、文学者たちが「報国」のために動員されるさまを確認しつつ、戦争と文学および文学者の関係について考えます。
10 12/03 戦時下における文学とその受容 言論統制によって作家の発信が制限される一方、「国民」としての結束を高める媒体として文学が用いられもした、戦時下の動向について考えます。

ご受講に際して(持物、注意事項)

◆特に教科書等は指定しません。必要な資料は適宜、印刷物を配布します。

講師紹介

大原 祐治
学習院大学教授
坂口安吾に関する研究を出発点としつつ、近年は雑誌文化と文学の関わり、戦後文学における戦争の記憶の描かれ方などについて考えている。著書に『戯作者の命脈―坂口安吾の文学精神』(春風社)、『文学的記憶・一九四〇年前後―昭和期文学と戦争の記憶』(翰林書房)などがある。
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