ジャンル 人間の探求

早稲田校

死生観の再考─「死んだらどうなるのか」を哲学的に考える

  • 秋講座

伊佐敷 隆弘(日本大学特任教授)

曜日 木曜日
時間 13:10~14:40
日程 全10回 ・10月01日 ~ 12月10日
(日程詳細)
10/01, 10/08, 10/15, 10/22, 10/29, 11/12, 11/19, 11/26, 12/03, 12/10
コード 130502
定員 30名
単位数 2
会員価格 受講料 ¥ 29,700
ビジター価格 受講料 ¥ 34,155

目標

・日本人の死生観の6パターンの源泉について知る。
・「心身問題」という哲学の問題について知り、「複数の私」と「唯一の私」の違いを理解する。
・ウィトゲンシュタイン『論理哲学論考』に現れている死生観を理解する。

講義概要

「死んだあの人はどうなったのか」「私は死んだらどうなるのか」と人間は大昔から問うて来ました。本講座ではこの問いを哲学的な観点から追究し、受講生が自分自身の死生観を考えるためのヒントを提供します。そのために、まず、日本人の死生観の6パターンの源泉を探ります。次に、「身体がなくても心は存在できるのか」という問題(心身問題)に哲学者たちが与えた主な解答を吟味します。そして、死が最も切迫した問題になる「〈私〉の死」について思考実験を通して考察し、最後に、20世紀を代表する哲学者の一人であるウィトゲンシュタインが『論理哲学論考』で述べた「私と世界と生は一つである」という死生観について検討します。

各回の講義予定

日程 講座内容
1 10/01 日本人の死生観(1) 6つの死生観の概要。仏教の死生観(輪廻と往生)。
2 10/08 日本人の死生観(2) 盆に現れている死生観(そばの山から見守る)。儒教の死生観(生命の連続体としての家)。
3 10/15 日本人の死生観(3) キリスト教の死生観(一度限りの人生)。自然科学の死生観(死後の生はない)。
4 10/22 日本人の死生観(4) 自然に溶け込むという死生観(「千の風になって」)。文化の雑食性(クリスマス→除夜の鐘→初詣)。
5 10/29 心身問題と〈私〉の死(1) 心身問題(心は身体なしで存在できるか)の概略。物心二元論の弱点(心身の相互作用)。
6 11/12 心身問題と〈私〉の死(2) 物質一元論の弱点(クオリア問題)
7 11/19 心身問題と〈私〉の死(3) 複数の私と唯一の私(テレクローンの思考実験)
8 11/26 ウィトゲンシュタインの死生観(1) ウィトゲンシュタインの経歴。『論理哲学論考』の構造と目的。
9 12/03 ウィトゲンシュタインの死生観(2) 『論理哲学論考』の存在論(「存在は論理に先立つ」)と価値論(「語り得ぬ価値がある」)
10 12/10 ウィトゲンシュタインの死生観(3) 『論理哲学論考』の死生観(「私=世界=生」という神秘)

ご受講に際して(持物、注意事項)

◆第1回から第7回までの講義の内容を理解する上で次の参考図書をお読みいただくと理解が深まります。購入は任意です。
『死んだらどうなるのか?─死生観をめぐる6つの哲学』伊佐敷隆弘著(亜紀書房、2019年 ISBN:978-4750516196)
この本はテキストではありませんので、未読でも理解できるような講義をおこないます。
◆この他の参考図書は講義の中で紹介します。

講師紹介

伊佐敷 隆弘
日本大学特任教授
鹿児島県生まれ。宮崎大学を経て現職。専門分野は現代分析哲学。ウィトゲンシュタイン研究で博士号(文学、東京大学)を取得。30年以上、大学で哲学を教えてきた。著書は『死んだらどうなるのか?』(亜紀書房)、『時間様相の形而上学』(勁草書房)、『本当にやりたいことのかなえ方』(亜紀書房)など。論文は「ウィトゲンシュタイン『論理哲学論考』の「序文」を読む」(日本大学経済学部『研究紀要』106号)、「〈今〉・〈ここ〉・〈私〉」(『ひとおもい8』東信堂)など。NHKEテレの「朝までラーニング! 第5弾 100分間、死考実験するアポトーシス池崎」(2025年12月31日)に講師として出演。
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