ジャンル 芸術の世界

オンデマンド

【オンデマンド】信仰から考える仏教美術の世界

  • 秋講座

長岡 龍作(東北大学教授)

コード 930401
定員 20名
単位数 −
会員価格 受講料 ¥ 13,860
ビジター価格 受講料 ¥ 13,860

目標

・宗教思想と美術の関係を理解する。
・美術に投影された世界観を理解する。
・宗教的表現を理解する方法を習得する。

講義概要

中世以前の日本美術の多くは、信仰との関わりの中から生まれてきました。美術を作ることは信仰の証しであり、信仰を深めることに繋がるからです。また、宗教は見えない世界を構想することによって成り立ちます。したがって、その世界を視覚化する美術は宗教にとってなくてはならないものでした。この講座では、中世以前の日本において豊かに生み出された仏教美術を取り上げ、人々が美術を作った動機と、美術に表された宗教的な世界観を読み解きます。美術を人間の精神の産物として見ることから、宗教と美術の本質的な関係を説明します。

各回の講義予定

回 講座内容
1 光明皇后の信仰と美術 篤い仏教信仰を持っていた光明皇后は、法華寺・興福寺・法隆寺においてさまざまな仏事をおこないました。奈良時代の仏教美術を考える上で最重要の人物は光明皇后であると言っても過言ではありません。この回は光明皇后ゆかりの美術を紹介しながら、彼女の祈りの心を紹介します。
2 東大寺の世界―成立と展開 東大寺は良弁僧正が開基した山寺として始まりました。初期の東大寺に造られた法華堂・二月堂・千手堂などはいずれも観音を本尊とするお堂です。その後。聖武天皇が大仏殿を造り、東大寺は大仏を安置する寺へと変貌しました。治承四年(1180)、南都を襲った大火によって東大寺は焼亡しますが、その後大勧進重源の力によって復興を成し遂げます。この回は、東大寺の美術を取り上げながら、その歴史を振り返ります。
3 神護寺の歴史と美術 京都高雄の山中にある神護寺は今日紅葉の名所として知られています。この寺は、和気氏の氏寺として奈良時代の終わりに成立しました。最澄・空海という二人の傑僧とゆかりの深い神護寺には、本尊の薬師如来像や高雄曼荼羅といった平安時代初期の名作が伝わっています。しかしながら、この寺の始まりにはまだ多くの謎が残っています。この回は、神護寺の美術を紹介しながら、その歴史を辿ります。
4 仏像のある風景―東北の信仰と美術 古代の仙台は国府が置かれた陸奥国の中心でした。陸奥国分寺は聖武天皇の命により奈良時代に建てられました。遠田郡涌谷町の黄金沢神社から産出した金は東大寺の大仏の荘厳に使われました。古代の東北はさまざまな形で奈良と繋がっていました。この回は、東北に遺る宗教美術を紹介しながら、深く仏教を信仰し、寺と仏像を造ってきた人々の祈りの心を辿ります。
5 平安・鎌倉時代の僧侶と仏像 仏像とは仏教を実践する者、つまり僧侶たちの信仰を導くために造られるものでもあります。日本では、求道者と呼んでよい僧侶たちが各時代に活躍しました。そのような僧侶としては、円仁、成尋、重源、貞慶、明恵、叡尊、忍性、一遍といった名前があがります。彼らは中国や日本国内を旅し、美術を用いまたは製作して活用しました。この回は、求道者たちが求めた仏像を紹介しながら、その信仰を辿ります。
6 経蔵と文殊 経蔵とはお経を納めるためのお堂です。今日、経蔵には文殊菩薩像が安置されることがよくあります。文殊菩薩は智恵を第一の性質としているので、智恵の源であるお経を納める経蔵の主にはふさわしいと言えます。では、経蔵に文殊菩薩が安置されるようになるのはいつからなのでしょうか。この回は、各地に遺る文殊菩薩像を紹介しながら、日本における文殊信仰と経蔵の歴史を辿ります。
7 日本の神祇信仰の美術―春日と熊野の神々 奈良の街の東にある春日大社は、奈良時代に始まる古社です。古くは唐に遣わされる使者を護る神として信仰されました。その後、鎌倉時代には興福寺との繋がりが深くなり、僧侶を守護する神として活躍するようになります。一方、那智、本宮、新宮の三社よりなる熊野の神社は修験者を護る神として信仰されました。この回は、春日と熊野の美術をとりあげながら、仏教と深く関わることになった日本の神への信仰を説明します。

ご受講に際して(持物、注意事項)

◆視聴期間は一般申込開始(2026/08/27)から学期終了翌月末(2027/01/31)までになります。一般申込開始(2026/08/27)以降はお申し込みいただけましたら視聴可能になります。
◆この講座は
2026年度 春期 「信仰から考える仏教美術の世界」 (04/09〜06/11 木曜日、全7回)
で開講した講座のアーカイブ講座になります。
◆途中映像音声の乱れるところがありますがご了承ください。
◆オンデマンド講座のため講義内容に関する質疑は受付けいたしかねます。あらかじめご了承お願いいたします。

講師紹介

長岡 龍作
東北大学教授
東京国立文化財研究所を経て、東北大学に赴任。美術表現の意味を、仏教思想と信仰を踏まえて考究している。主な著作に、『日本の仏像』(中公新書)、『仏像―祈りと風景』(敬文舎)、『平泉の文化史3 中尊寺の仏教美術』(吉川弘文館)など。
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